2007年12月21日金曜日

第4講  月光仮面と函館


 大門グリーンプラザに、拳銃を持った特撮系のヒーローの像が設置されている。このヒーローは「月光仮面」昭和32年(1957)にラジオドラマ、翌年には国産初のTV映画として放映されたものである。TVシリーズは130回を数える大ヒット番組で、「どこの誰かは知らないけれど、だれもがみんな知っている。月光仮面のおじさんは、正義の味方よよい人よ・・・」という主題歌は「だれもがみんな」知っていた。

 この月光仮面の原作者は川内康範氏、このほかにも七色仮面、レインボーマンなどのヒーローものの原作。さらにはアニメ「まんが日本昔話」の
監修に携わっている。作詞家としても著名で、「だれよりも君を愛す」や「伊勢佐木町ブルース」などのヒット曲を多く出している。近い話題では、森進一が一部歌詞を変えて著作権侵害したという「おふくろさん」の作詞も川内氏である。

 川内康範氏は大正9年(1920)、函館の青柳町に生まれた。大森尋常小学校(現・高盛小学校)を卒業後16才で上京、日活、東映などを経て脚本家・作家として活躍している。
 川内氏の実家は日蓮宗の寺院であり、月光仮面の名前も仏教に由来。薬師如来の脇侍である月光菩薩から採ったとされる。

 月光仮面の像は、ふるさとである函館市に恩返しの気持ちをこめ、川内氏本人から寄贈されたものである。台座には、月光仮面のテーマである「憎むな、殺すな、赦しましょう」の一文が記されている。

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